F−ZEROマシンの優劣変動記
ここでは作品ごとのF−ZEROマシンの性能の優劣をまとめていく。
初代
とにかくファイアスティングレイの一強。これに尽きる。
加速が極端に遅いものの、最高速、グリップ、ブースト速度に優れ、他のマシンでは全く太刀打ちできないほどだった。
X
ボディ・ブースト・グリップがA〜Eの5段階表示で表示されるようになった。加速性能も重量が軽ければ高く、重ければ悪くなる仕様になっている。
セッティングも加速寄りから最高速寄りまでの差が極端で、特にグリップE・ブーストAのマシンで加速寄りのセッティングにすると、
出足が良く、ドリフトすると急加速し、壁を擦りながらドリフトする「壁ドリフト」で直線でも加速でき、
更に大ジャンプ時にドリフト状態でジャンプ後、サイドアタックターンを連発しながら急降下する「DTD」なるバグ加速技も追い風となり、
ドリフト型マシンが猛威を振るった。グリップE・ブーストAの組み合わせのマシンはヘルホーク、ナイトサンダーの2台。
最高速寄りのセッティングでのタイムアタックは780kgの最軽量とブーストAの組み合わせを持つツインノリッタの一択。
逆に、初代では最速を誇ったファイアスティングレイはブーストの下方修正と重量級の二重責めでタイムアタックに不向きなマシンとなってしまった。
ForGBA
前2作と違ってスライド操作をしても減速しない仕様となっており、直線でマシンを傾けて常時スライド状態にしながら走る「合力走法」が流行した。
こちらも1台のマシンが一強状態となっており、初代のファイアスティングレイを彷彿とさせる最速マシンはジェットバーミリオン。
加速と旋回力は最悪だが、最高のブースト速度と惰性力(速度の落ちにくさ)、加えて合力に必要なスライド性能が高く、
一時期はブースト時間の長いファイティングコメットやザ・スティングレイと小競り合いをしていたが、研究が進むにつれて、ジェットバーミリオンの一強で落ち着いた。
GX
先に断わっておくが、デフォルトマシンに限定した記述とする。
とにかく性能表示の偽りが多く、ゲーム自体の難度が異常に高いのでまともに速く走れるマシンさえも貴重な存在となっている。
最高速セッティングの最速マシンはファットシャークとブラックブルで、この2台に共通するのは最高速、スライド性能、バグ技の一つ「超高速ドリフト」の速度がいずれも抜きん出ている。
2番手としてはデスアンカー、ソニックファントム、ハイパースピーダー、ワイルドボア、ファイアスティングレイ、ビッグファングが名を連ねる。いずれも最高速に秀でたマシンだ。
加速セッティングにおいてはスライドターンで蛇行する「ドリドリ」、空を飛ぶ「トビトビ」が横行し、これが原因で公式大会が荒れたのは有名。ドリドリはファットシャークとブラックブル、トビトビはスーパーピラニアが最も得意とする。
逆に、Xで最速を誇っていたツインノリッタ、ナイトサンダー、ブラッドホーク(本作でヘルホークから改名)は惰性力が極端に下げられてしまっている。
最も遅いマシンはワイルドグース、スペースアングラー、シルバーラット、コズミックドルフィン。これらに共通して言えることは、実際のブースト性能が表示上よりも極端に低く、惰性力も悪い。
備考:ブラックブルは表示上ではブーストE・グリップAだが、実際に使ってみるとブーストC・グリップD。ファットシャークは表示上ではブーストB・グリップEだが、実際はブーストA・グリップC。
GBA版ファルコン伝説
マシンごとの惰性力の差が極端で、ブーストAで惰性力も優秀なマシンが極端に速く、惰性力の低いマシンは壊滅的に遅くなっている。
惰性力の高いマシンには概ねブーストが高く、グリップが低いマシンが選抜されている。
反対にブラックブルなど、GXで最高速が高かったマシンは全て惰性力が極端に低く設定されている。
こちらもスライドで減速しない仕様で、当然の如く合力走法が流行した。
公式記録での最速マシン:ツインノリッタ、ナイトサンダー、ブラッドホーク、ゴールデンフォックス、グレートスター
CLIMAX
ファルコン伝説の反省が活かされたのか、惰性力の差が比較的緩やかになっている。また、重量級マシンの飛距離も改善されている。
今作ではマシンの特徴がワイドターンで減速しにくいマシンと、ワイドターンで大幅に減速するマシンの2種類に大きく分かれたが、殆どのコースでワイドターンで減速しにくいマシンが優位に立った。
特にクレイジーベアはワイドターンで減速しにくい事に加えて最高速が高く、最高のスライド性能とグリップEの組み合わせによって1周目で勝るマシンは殆どいなかったといっても過言ではない。
だが一強となるには至らなかった。何故ならワイドターンで減速しにくいマシンは空中での惰性力が極端に悪く、クレイジーベアの元々の惰性力も低く、特に空中では全マシン中ワースト1だからだ。
そうしたことから、ブーストと惰性力を重視してナイトサンダー、ショートカットで長大な飛距離を要するコースで最軽量のツインノリッタ、空中の惰性力が重要なコースでグレートスターがそれぞれ選ばれている。
以上の4台が最速の座に就いているが、2番手クラスのマシンとの性能差はそれ程極端に開いておらず、プレイヤーの腕次第では2番手のマシンで最速を狙うのも決して不可能ではない。
総合力に優れたドラゴンバードEX、惰性力とスライド性能が共に高いグリーンパンサー、ワイドターンで減速するが最高速とスライド性能が優秀なブラックブルとレッドブルが最有力候補だろう。
なお、ブラッドホークは最高速とスライド性能共に低く、残念ながらナイトサンダーの下位互換となっている。
総評
こうして発売順にシリーズ全体で見ると性能調整(強化・弱体化の両方で)が極端すぎるせいで重量級と軽量級がほぼ交互に最速の座に就いているのがわかる。
CLIMAXでようやく最速の座に重量級、中量級、軽量級の3種類全てが就くようになったのだが、加速力、ブースト、惰性力、スライドの調整が万遍なく出来ている証と言えよう。
今後の新シリーズでスライド性能や惰性力の性能表示可視化を望みたいところなのだが・・・無理かな?
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