鉄道設備・サービス等改善案
このコラムは管理人が実際に経験した出来事を元に執筆しています。
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鉄道車両は新しい車両が良い車両だというが、これは昭和末期、平成初頭の話で、21世紀に入ってから作られた車両の多くは様々な問題が生じている。
又、最近では合理化で無人駅が急増し、非常時の対応がしにくくなってる有り様である。
1:新型車両のロングシートに設置されているスタンションポール
近年、座席間スタンションポールのほとんどは直接取り付ける形で配置されている。
7人掛け座席を例に挙げると、2人目と3人目、4人目と5人目の間に手摺を直接取付け、2+3+2に分けた結果、
手摺で着席幅が狭くなってしまい、本来2人座れる座席に1人、3人掛けに2人しか座れなくなるケースが多発している。バケット式座席との相性も悪い。
名古屋鉄道ではステンレス車や2200系に採用されているが、Wind2009年11月号で「座りづらい」と苦情が寄せられた。
JR東日本209系を皮切りに、関東(だけでなく全国的に)でウイルスの如く普及している為、関東式と銘打っておく。
逆に、わざと1人分を手摺取付け用のスペースに転用し、残りのスペースを他の座席の着席幅拡大に振り分ける手法も存在する。
7人掛けで例を挙げれば4人目を手摺取付けスペースに転用して真ん中に手摺を取付け、残ったスペースを他の6人分に振り分ける。
この方法は仙台市交通局で初採用されたので仙台式と銘打っておく。因みにこの方法は2016年以降の近鉄通勤車のB更新(扉間7人→6人)でも採用されている。
ならば座席とは別個に用意したスペースを使う、肘掛状の仕切板を併用してみてはどうだろうか?
仕切板があれば肩幅の分だけ着席幅を稼げるので、体格が大きい客が来ても大抵の場合対応しやすい。バケット座席との相性も良い。
座席間にスタンションポールを付ける場合、座席に直接取付けずに仕切板に取付けることで着席幅への影響がなくなるという利点がある。
この方法は阪神5700系、神戸電鉄6500系、JR207系リニューアル車、京浜急行二代目1000系(扉間8人掛け座席のみ)で採用されている。
2:カーテン省略について
JR東日本209系(通称走ルンです)で本格採用されて以来、最近の新型車両ではカーテン省略される場合が多くなった。
しかしカーテン省略された車両は日差しを遮る手段が無い為、日差しの強い日にはクーラーの効きが極端に悪くなっている。酷い場合はクーラーが壊れて熱風が吹きこむこともある。
省エネの面でも好ましくない。走行する路線が全て地下であれば全く問題ないが・・・。
1999年にデビューした223系2000番台1次車もカーテン省略されていたが、長時間にわたって強い日差しを受ける事が多い
神戸〜明石間の利用客から「暑い、眩しい」等々の抗議が殺到した。
また、神戸〜明石間を中心にカーテン省略が原因で熱中症などの急病人発生による遅れが多発するようになっていた。
これが教訓となったのか、それ以降の関西地区の地上区間を走行する新型車両はカーテン完備となっている。
たとえ設備が粗悪な南海二代目8000系・8300系でさえ・・・。
2011年4月追記:東北地震で福島の原発が被災し、関東地方は深刻な電力不足に陥っている。もし電鉄会社に対してクーラー自粛命令が出た際、
カーテン省略車両は外からの太陽熱を遮る手段がない為、これによって車内で熱中症などの急病人が多発する可能性が高い。
2−2:非冷房車のススメ
コストダウンに拘るのであれば非冷房という選択肢もある。非冷房にすれば屋根にクーラーを設置する必要が無くなり、同時に低重心化による走行安定性向上や軽量化にもつながる。
真夏の炎天下では日が差してくる側の窓のカーテンを閉め、日陰側となる窓を全て開けて風通しを良くすれば熱中症の心配も少なくなる。
定期列車で非冷房車に乗るなら大井川鉄道のSL急行、伊予鉄道の坊っちゃん列車辺りがオススメ。これらは側窓を開け放題且つカーテン完備である。
三岐鉄道北勢線もあるが、冷房車と混在しているため、狙って乗るのが難しい。
3:合理化による駅の無人化
最近の大手・準大手私鉄では経費削減を優先する為に駅員がいる駅が無人駅になっているケースが多い。
だが、これは鉄道会社、利用客共に大幅なリスク、デメリットが付きまとっている。
まず、無人駅停車中にヨッパライが暴れているとする。駅員のいる駅なら駅員がヨッパライを止める事が出来るが、無人駅だと列車の乗務員が止めねばならず、列車の遅れにつながり、最悪の場合列車運休に直結する事も有り得る。
上記については名古屋鉄道犬山線下小田井駅で2005年に実際に発生した事である。下小田井駅は当初は駅員配置駅だったが、
2005年1月に無人化された矢先に発生し、これが原因で新名古屋近辺のダイヤが乱れてしまった。(当該列車には管理人も乗り合わせていた)
自動改札機で入出場する駅では券詰まり等の故障発生の際に駅員がいれば即時対応出来るが、無人駅だと即座に対応できず、先述の線路に物を落とした件と同様、対応にかなりの時間を要する。
要するに安易な無人化はタブーだというわけなんだよ。
4:乗換駅での乗換時刻の適正化
乗換駅では乗換時刻に余裕が無い事が原因で、乗換に間に合わせるべく駆け込み乗車をやってしまう事が多い。
普段、車内で車掌、駅で駅員が「駆け込み乗車は危険ですのでおやめ下さい」と頻繁に放送を行っているが、完全に矛盾している有り様。
「このままでいいのか新快速」で米原駅での件でも書いたが、乗換相手となる列車を直通させる事が出来るのであれば積極的に直通させるべきである。
どうしても乗換えが発生してしまうようなら同一ホーム上で3〜5分程度、跨線橋や地下通路を介して10〜15分程度の乗換え時間に余裕を持たせたダイヤを組むべきである。
雪、濃霧、強風などで列車が遅れやすい路線の場合、上記よりも更に余裕(20〜30分)を持たせるといった配慮も必要。